評価: ★★★☆☆ (納得できない点がいくつかあった)
最初の方は、バカバカしい高校生活として楽しめてた。
気になったのは、ヒナの秘密が明らかになった辺りからだ。
まず、チップサイズの量子コンピューター。
現状の科学技術では不可能だけど、とりあえずそれは不問としよう。
疑問点として、どうしてヒナ祖父はヒナにオーバースペックな装置を与えたのか?
最低限の日常生活を送るだけであれば、「神」のごとき量子コンピューターは不必要だし、
チップ取り外し後のヒナの状態を見るとスマホレベルの性能のチップでも十分だと思う。
(クラウドAIを利用するので通信環境が必須になる)
結果論ではあるが、スマホ程度の性能であれば「神」の能力は無いので
チップを無理やり外されるという事態にはならず、
ヒナ以外の同じ病気の患者の治療方法として貢献できたかも知れない。
次に、ヒナの病状だ。
ヒナの肉親は、ヒナの病気に疲れ果ててヒナを見捨てたらしいのだが、
僕は植物状態を想像していた。
遷延性意識障害 - Wikipedia 日本脳神経外科学会による定義(1976年) 自力移動が不可能である。 自力摂食が不可能である。 糞・尿失禁がある。 声を出しても意味のある発語が全く不可能である。 簡単な命令には辛うじて応じることもできるが、ほとんど意思疎通は不可能である。 眼球は動いていても認識することはできない。 以上6項目が、治療にもかかわらず3か月以上続いた場合を「遷延性意識障害」とみなす。
リハビリ施設にいたヒナの状態からすると、普通の食事が可能で意思疎通もある程度できるようだった。
僕の推測では認知症ではないけど要介護4程度ではないだろうか?
もちろん介護が必要な状態というのは、一般家庭ではとても負担であり大変ではあるが、
日本に何十万人もいるそれ程珍しくない状態だ。
病気の我が子を見捨てるという苦渋の決断をするには弱い動機付けと感じた。
最後に、ナルカミ家族によるヒナの受け入れ。
人情的にはヒナを受け入れるのはよく理解できる。
ただ、金銭的な問題はどうするのか?
介護離職という言葉があるけど、ナルカミはヒナの介助があるので就職は困難だろう。
ナルカミとヒナの食費、生活費はどうやって捻出するのか?
現状は経済的に余裕があるとしても、10年20年経つと状況も変わってくる。
今後ヒナの病状が悪化することも予想される。
愛情だけでは介護の問題は解決できない。
その場の勢いでヒナを受け入れてしまったように感じるが、
ナルカミ一家が10年後にヒナ両親と同じ選択をしないことを祈ろう。
長々と書いてしまったな。
僕としては、何かモヤモヤとしたバッドエンドのように感じられ、
そのモヤモヤした気持ちを書いてみた。
印象に残ったシーン(全体)
感想
病気のままのヒナを連れ帰ったのは現実的な結末で
無理やりハッピーエンドにするよりは良かったと思う。
後味は少し悪いけどね。
PickUp!おっぱい
特に無し
印象に残ったシーン
偽造がバレたナルカミ
連行されるナルカミ
ナルカミを思い出したヒナ
撮影再開
このくらい歩けるなら、僕が予想していたより症状が軽いな
自主制作映画が完成
ナルカミはヒナと共に生きるらしい
あらすじ
ヒナがナルカミのことを思い出したので、自宅に連れ帰った。
制作が休止していた映画の撮影を再開。
映画は無事完成し、ナルカミはヒナのため合格していた大学を辞退し、
ヒナのために生きるようだ。